茨城県神栖市にある
フリースクール

不登校生徒の現状

文部科学省の2024年度の調査によると、全国の小中学校で年間30日以上欠席した不登校児童生徒の数は過去最多の34万6,482人でした。前年より約4万7,000人(15.9%)増で、11年連続で増加。そのうち、中学生は総生徒数の6.7%が該当し、10年前の2.2倍となっています。

出典:令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果|文部科学省

不登校生徒数の増加は、新型コロナや、社会全体のストレスの増加、教員不足による支援体制の遅れなどが主な要因だと指摘されています。

「減らす努力」と「受け皿」の両方が必要

また文部科学省が「不登校は問題行動ではない」という受容的な方針にシフトしてきていること、保護者の意識も「学校へ行かないことは良くないことではない」「子どもの状況に応じた教育が必要」と変化していることも、不登校生徒増加の背景にあると言われています。

今の社会では単に登校を促すだけでなく、不登校の状態にある子どもの受け皿を確保することや、経済的な支援が求められるようになっています。

茨城県、神栖市の不登校対策

茨城県および神栖市で行われている主な不登校支援策・公的な取り組みを紹介します。

【茨城県】「いばらき教育プラン」・「こども計画」

茨城県は2022年度〜2025年度の「教育プラン」と2025年度からの「こども計画」の中で、不登校・引きこもり・いじめへの未然防止、相談体制の充実、困難を抱える子どもへの支援を重点施策に据えています。

参照:いばらき教育プラン|茨城県教育委員会

参照:茨城県こども計画について|茨城県

【茨城県教育委員会】フリースクール連携推進事業(授業料補助)

茨城県教育委員会では学校以外の学び場として「フリースクール」を支援し、不登校生徒の社会的自立と社会参加を目指して、2021年度から「フリースクール連携推進事業」を始めました。

フリースクールに向けては運営費を補助する他、フリースクールに通学している児童生徒がいる経済的な事情のある世帯に授業料等を補助しています。

▼令和7年度の授業料等補助

  • 対象経費:授業料等
  • 補助率及び補助限度額:保護者が支払う金額の2分の1以内、生徒1人につき、1ヶ月あたり 15,000 円(年間 180,000 円)を上限
  • 要件:
    • 茨城県内に居住している
    • 経済的な事情のある世帯(住民税非課税世帯、要保護世帯又は準要保護世帯)であること

参照:フリースクール連携推進事業|茨城県教育委員会

【神栖市】「登校支援教室」の設置、オンライン授業

出典:神栖市登校支援教室「いきいき神栖」「すくすく波崎」 / 茨城県神栖市

「登校支援教室」は、学校に通うことが難しかったり、欠席が続いている生徒のための自治体や教育委員会が設置する 「もう一つの学びの場」 です。

「教育相談」「体験活動」「ふれあい」によって、生徒の社会的な自立を目指します。

神栖市では「いきいき神栖」と「すくすく波崎」の2か所の登校支援教室を設置しており、生徒が各自のペースで学習を進めたり、支援員に質問しながら学べる環境を整えています。

また市内の各小中学校では、長期に渡って欠席する場合、教室と家庭をつないでオンライン授業を受けられるよう対応しています。

フリースクールとは

フリースクールは、学校に通うのが難しい子どもたちが「自分らしく学び、安心して過ごせる『学校以外の選択肢』」です。

運営主体は民間で、非営利法人による施設も多いです。主に小中学生が対象ですが、高校生など年齢に関係なく利用できるところもあります。

先述のとおり増加する不登校生徒の受け皿として多様な学びの場が求められており、フリースクールは社会的に重要な役割を果たしています。

2015年に文部科学省が行った調査では、当時の時点ですでに全国で474の団体・施設が確認されていました。

出典:フリースクール・不登校に対する取組|文部科学省

フリースクールで学べること(学習カリキュラム)

フリースクールで提供されるカリキュラムは、運営者によって様々です。多くの施設で提供されている主な内容は以下のとおりです。

  • 学校教科の学び直し・個別指導
    基本5科目を中心に、各生徒のペースや理解度に合わせた個別指導、進学、資格取得のサポート
  • 体験学習
    アート・音楽・スポーツ・プログラミングなど「本人が好きなこと」、農業体験や地域のボランティアへの参加 など
  • 社会性を育むコミュニケーション
    行事や発表会の運営、コミュニケーションや社会性の向上を目的とした活動
  • カウンセリング
    自己肯定感や安心感を高められる日々の悩み相談や、スタッフ・スクールカウンセラーとの会話

フリースクールでは生徒個人のペースや興味が最大限尊重され、柔軟で多様なカリキュラムが提供されています。

フリースクールと学校の違い

フリースクールと公立・私立の学校との主な違いは以下のとおりです。

項目フリースクール学校(公立・私立)
設立主体民間団体・NPO法人・企業・個人など国・自治体・学校法人
学習内容・
カリキュラム
子ども自身が学ぶ内容やペースを選べる。体験学習も重視される文部科学省の学習指導要領に基づく決まったカリキュラム
時間割・
通い方
毎日の通学は必須ではなく、出席日や
活動内容を柔軟に選べる
時間割や出席義務があり、原則毎日登校
クラス・
人数
少人数制や個別指導が多い学年ごとにクラス分けされ、集団授業が基本
出席扱い在籍校と連携し一定条件を満たせば「出席扱い」になる正式な出席日数として認められる
学費有料(運営団体によって異なる)公立は無償、私立は有料

フリースクールの費用相場

フリースクールの費用(入会金・月謝など)は運営主体やサービス内容によって幅があります。公立の学校よりは高く、私立塾や習いごと施設と同じくらいの金額感だと考えると良いでしょう。

  • 入会金:5,000円〜5万円前後
  • 月謝(利用料・学費):2〜5万円程度

先に紹介した茨城県教育委員会の「フリースクール連携推進事業(授業料補助)」のように、多くの自治体ではフリースクールへ通学する家庭に対して補助金制度が用意されています。

フリースクールのメリット・魅力・効果

フリースクールに通うことで得られるメリットや魅力、効果には以下のようなことが挙げられます。

自分のペースで個別に学び直せる

フリースクールの大きな魅力のひとつは、「自分のペースで個別に学び直せる」点にあります。

不登校が続いている生徒にとって「クラスの学習についていけず、自信をなくした」「わからないところがそのままになってしまうのが怖い」という不安や悩みは深刻です。

フリースクールは個別対応による学び直しにより、勉強の遅れを取り戻すことはもちろん、自分の得意分野をさらに伸ばすことで「自分にもできる」という自信と、成功体験を積み重ねられます。その成功体験によって学ぶことの楽しさを感じられるようになります。

各学校の多様な価値観による特色ある学習

それぞれのフリースクールが独自の理念や方針をもとに、その学校ならではの教育内容や活動を展開しています。

芸術・音楽・農業・プログラミングなどに力を入れる学校、自然体験や地域交流を重視する学校などは一例に過ぎず、「学校の授業や集団生活が合わない」「自分の興味や個性を大切にしたい」といった悩みに寄り添います。

苦手なことを無理強いされるのではなく、得意なことや興味のある分野に挑戦することで、好奇心や学ぶ意欲も自然と育ちやすくなります。

所属学校の出席扱いになる(条件あり)

フリースクールは法律下の学校ではないため、施設を卒業しても学歴には含まれません。

卒業資格を得るためには、原則、現在の学校(在籍校)に在籍しながら通い、在籍校の卒業認定を目指すことになります。

フリースクールへの通学は、一定の条件を満たしていれば、在籍校の出席日数として認められます。

  1. 保護者と学校の間で十分な連携・協力関係が保たれていること
  2. 校長が適切と判断した施設であること
  3. 施設に通い、相談・指導を受けること
  4. 学習の内容が学校の教育課程に照らして適当であり、学習の評価を適切に行い本人や保護者に通知すること

参照:「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」令和元年10月25日:文部科学省

茨城県教育委員会でも「不登校生に対する相談・指導に深い理解や知識、経験がある」「学校と施設とで定期的に情報を交換するなど、連携・協力関係が保たれている」といった条件を満たす施設への通学を、出席扱いとして認めています。

参照:不登校児童生徒を支援する民間施設に関するガイドライン|茨城県教育委員会

出席日数として認められれば、卒業や進級の基準をクリアしやすくなりますし、「無理に学校に戻らなくても良い」という安心を得られます。

家庭以外の「居場所」ができる

学校生活にうまくなじめない生徒に新しい居場所ができることも大きな意味を持ちます。

フリースクールは家庭でも学校でもない場所で、同じように悩みを抱えた仲間や、理解あるスタッフと出会い、自分を否定されず、安心して過ごせます。少しずつ人との関わりが楽しくなり、社会性やコミュニケーション力が育まれる効果も期待できます。

また子どもが笑顔で過ごせる居場所ができることで、保護者の安心感や自己嫌悪感の解消につながります。

自己肯定感や自信が育つ

フリースクールは自分に自信を持てなくなってしまった生徒が、もう一度自分を認められるようになるプロセスを提供します。

学習や体験、日々のコミュニケーションでの小さな成功の積み重ねによって、自然と「自分にも価値がある」と感じられるようになります。前向きな気持ちや挑戦することへの意欲は、将来に向けて主体的に歩き出す大きな力になります。

フリースクールの選び方・チェックポイント

フリースクールを選ぶ際は「安心して通い続けられるか」「その生徒らしい成長が期待できるか」が大きな基準となります。具体的に確認したいポイントをお伝えします。

「居場所」として安心できる環境か

  • 個性や事情を尊重してくれるか
  • (見学・体験入学を行い)スタッフや先生の対応力・雰囲気が合っているか
  • 本人が「ここなら大丈夫」と感じられるか
  • 仲間同士の交流が自然にあり、孤立を感じづらいか
  • 無理なく通える場所、柔軟な通い方ができるか

目的に合った指導・カリキュラムを受けられるか

  • 「学習の遅れを取り戻す」「高校受験に対応する」「◯◯を伸ばしたい」などの目的を達成できるカリキュラムか
  • スタッフの専門性や経験は十分か
  • 将来の進路について相談・サポートを受けられるか
  • 体験活動・コミュニケーションなど、学習以外のプログラムが用意されているか

保護者との伴走体制は整っているか

  • 保護者も相談しやすい環境か、定期的な連絡やカウンセリングがあるか
  • 在籍校と連携して「出席扱い」になる手続きをきちんとサポートしてもらえるか
  • 入会金・月謝・教材費など費用が明確か

神栖市のフリースクール「SEIBISPACE_神栖」の魅力

「SEIBISPACE_神栖」は茨城県神栖市にある、中学校への復帰から高校への進学を考えている生徒のためのフリースクールです。

市内の中学校とも連携しており、在籍中の学校の出席扱いになるフリースクールです。

SEIBISPACE_神栖
所在地:〒314-0145 茨城県神栖市平泉東1-64-181大竹ビル201号室電話:0299-95-8111

実績のある成美学園グループが運営

「SEIBISPACE_神栖」は2007年に開園した関東圏で25キャンパス(2025年4月現在)の通信制高校・サポート校を運営する成美学園グループによるフリースクールです。

高校の教育現場で培ったノウハウとグループ内の連携を強みに、生徒の挑戦を応援します。

夢を見つけ、挑戦する生徒を応援(教育方針)

「SEIBISPACE_神栖」は【自分の将来の夢を見つけたい】【自分の今ある夢に向かって挑戦したい】といった生徒の可能性を認めて、引き出し、応援することを掲げて活動しています。

具体的には午後から「夢授業」と題した、SEIBISPACE独自のカリキュラムを提供しています。各曜日で夢を叶えている専門家から様々な指導を受けられ、生徒の可能性を広げるきっかけをつくります。

▼「SEIBISPACE_神栖」の夢授業

  1. 音楽(ボーカル、ギター、ベース)
  2. 受験対策
  3. イラスト
  4. 動画編集

自分に合ったかたちで選べる3種の通学スタイル

「SEIBISPACE_神栖」には希望に応じて選べる3種類の通学スタイルがあります。

  • エブリデイ コース
    月曜日〜金曜日まで5日利用でき、規則正しい生活を送りたい人におすすめ。学習スペースとして、また、進路・就職対策などの指導も受けられます
  • 3DAY コース
    月・水・金の3日間通学できます。在籍校と並行しての通学や、午後の決まった夢授業(ワークショップ)を受けたい人におすすめです
  • 1DAY コース
    月曜日〜金曜日の自分で決めた曜日に通学できます。エブリデイ・3DAYコースと同様の学習サポート、午後の夢授業を受けられます。

茨城県教育委員会の助成金も活用できる

先述のとおり、茨城県ではフリースクールに通所している児童生徒がいる経済的な事情のある世帯に授業料等を助成しています。

SEIBISPACE_神栖もこの助成事業の対象となっています。助成金にかかわる質問や相談もお受けしておりますので、お気軽にお問い合わせください。

SEIBISPACE_神栖に問い合わせる>

茨城県・神栖市のフリースクールに関するQ&A

以下では茨城県・神栖市でフリースクールを探している方に向けた、よくある疑問をまとめています。

神栖市で不登校について相談できる場所はどこ?

まずは学校に相談するようにしましょう。学校でもスクールカウンセラーなどの専門家からアドバイスを受けられます。

また茨城県・神栖市では以下の相談窓口があります。

相談先相談内容連絡先
神栖市
家庭児童相談室
(こども家庭課内)
子どものあらゆる問題を社会福祉士などの相談員が対応0299-95-9576
月~金曜日の午前8時30分〜午後5時15分
(年末年始、祝日を除く。)
神栖市
教育に関する悩みの相談室
教育にかかわる悩みを教育相談員が対応0299-77-7544月~金曜日の午前9時〜午後4時
(年末年始、祝日を除く。)
神栖市
不登校児童生徒保護者対象相談
不登校に関する悩みを登校支援相談員が対応いきいき神栖0299-97-2816すくすく波崎0479-40-5512月~金曜日の午前9時〜午後4時
(年末年始、祝日を除く。)
茨城県教育委員会
子どもホットライン
(子ども専用)
いじめの相談029-221-8181毎日24時間受付
(年末年始除く)
kodomo@edu.pref.ibaraki.jp
茨城県教育研修センター
子どもの教育相談
不登校・いじめ等の悩みに関する相談0296-71-3870月~金曜日の午前8時30分〜午後8時土曜日の午前8時30分〜午後5時(年末年始、祝日を除く。)
7830@center.ibk.ed.jp

フリースクールは希望すれば誰でも入れる?

一般的にフリースクールの入学に際して試験や必要な資格などはありません。ただし、スクールによっては年齢や居住地に制限を設けていることもあります。

フリースクールでも高校に進学できる?

はい、フリースクールに通っていても高校進学は可能です。

在籍中の学校と連携し、フリースクールへの通学が出席扱いとなれば、卒業や受験資格を認められるケースがほとんどです。

また受験対策をサポートしているスクールも多いです。

小学生・高校生もフリースクール通える?

茨城県内、鹿行エリアには小学生や高校生を対象としたフリースクールもあります。SEIBISPACE_神栖は主に中学生への指導を行っています。

フリースクールは学校復帰を目指さなくてはいけない?不登校は改善する?

スクールや施設の方針によります。必ずしも学校復帰を目指すスクールが多いわけではありません

一方で学校復帰を最優先する場合は、神栖市登校支援教室「いきいき神栖」「すくすく波崎」などの、行政の支援も選択肢に含めるのが良いでしょう。

居住地以外の市や学区外のフリースクールに通える?

一般的にフリースクールの通学に居住地などの条件はありません。ただし、利用料金の助成を行っている都道府県、市町村では、居住地を助成の要件に定めていることがほとんどです。

発達障害向けのフリースクールはある?

茨城県内にも発達障害の生徒の指導を積極的に行っているスクールや団体があります。


フリースクールは「逃げ」ではなく「新しい選択肢」です。保護者として何が正解なのか自信を持てず、今は不安な日々を過ごされているかもしれません。ただ、子どもの笑顔を取り戻したいという思いは、皆さん同じなはずです。

SEIBISPACE_神栖は、子どもたちの可能性を認め、引き出し、応援する居場所です。少しでも関心を持っていただけましたら、お気軽にお問い合わせ・ご相談ください。

SEIBISPACE_神栖を詳しく見る>